QLOOKアクセス解析

眠れない怪獣のお腹が破れているのを、おばあちゃんたちの組み紐で縫い合わせてあげるみたい。組み紐は、おばあちゃんが内職で毎日編みあげてて、その織り機はおうまみたいでかっこいい。ときどき乗せて、教えてくれるの。大体地味な色なんやけど、たまにきれいな空色の紐のんあって大好きやったあ。

 
おばあちゃんと近所のキミちゃん、東のなみちゃん、西のふみさん、みんなの組み紐を合わせて、怪獣のお腹ふさがった。
 
怪獣は胃がしくしくするて言いながらゆっくり目を瞑って、
ひとつぶ泣いた。
 
おばあちゃんは空色の紐をそーとわたしにくれた。おばあちゃん、また観音さん行こな。と言うてみたけど、わたしは怪獣で、おばあちゃんには怪獣のため息にしか聞こえなかたに違いない。