QLOOKアクセス解析

テレビ録画の「サマーウォーズ」を一日遅れでみる。テレビで放映するときってエンドロールないのがいつもイヤやなと思う。(深夜放送は大体あるんやけどな。)

映画は映画館で観ろってことなんやろうけど、ドンパスのCM曲またぎのように、あるいはある種の映画の吹き替えみたいに、テレビで観る映画ならではの楽しみもあるんちゃうかとも思う。(今はあんましないかな。。)

 

ほぼ予備知識なしながら、たぶん好みではないだろうなーと思ってただけに意外とおもしろかった。もっときゅんきゅんドラマがあんのかと思ったら何もなかった。オープニングからヒロインがむかつく女やなーとか、ど田舎の旧家しかも女系家族であんなファミリー観あるわけねえやろう田舎なめとんか!いやむしろこれぞ一番のファンタジー要素か、とかSF的?緻密さは微塵もないとかいろいろあるけど、おもしろかった。リスアバターが出てきたあたりで「わかったわかったよもう、かわいいよ!」と観念して楽しみ方がちょっとわかってきた。

 

絵はきれいしかわいいし、展開は手に汗にぎるし、ガチムチ、やさぐれ、知的と各種もえおっさんがいっぱい出てくる。あざといなクソ!薄いよバカ!と思いつつ、各種もえるのが正しいのかと。。松本次郎の漫画はもちろん、たまに描いてはる自画像?とかみー太が大好きなんやけど、あのリスの顔はそれっぽくてかわいかった。リスとかずまきゅんかわいい。

 

同じビール飲んでにやにや楽しむんなら、やっぱ実写の銃撃・爆発・カーアクションのがいいなあ。てかそれをアニメに落とし込んだのがすごいんかなー。とか言いつつ新作観に行こうとちょっと思ったりして、完全に術中にはまっている。

 

***

追記

テレビ放映はかなりカットがあったとか。DVD借りるのは癪というかそれよりは他の細田作品か別の映画が観たいし、結局ネットでカット部分の概要を知る。
で、余計にもやもやがつのったので追記。
あまりに急な展開や意味不明の台詞、なつき両親不在の不自然さ等々は解消されたけど(個々のエピソードはいいんやよな・・)根本の違和感は何ら変わらんということがわかった。

ど田舎の旧家と仮想空間、東京と長野の精神的温度差、大家族と黒い羊(わびす
け・かずま)、とにかく対比が薄いのがもやもやの原因かなあ。。
メインのラブマシンとの対決自体がもう、うすっぺらくて泣けてくる。(画面は
派手やしドキドキハラハラはするんだけど、いちおう)


仮想空間が現実を侵食してく恐怖がまっっったく描かれてなくて、設定がドラマの足引っ張ってるようなカンジがする。
何よりいちばん腹が立つのが、男たちが戦じゃー!って盛り上がるなか、女たちは淡々とごはんの仕度をするところ。ここって本当ならむっちゃくちゃ良いシーンになるはずなのに、世界の危機が表面的にしか描かれないので「こんなときにゴハン食べてていいのかしら」とかなんとか云うところが言葉そのまんまの意味になっちゃって、ただの食い意地はった人たちみたいになってしまってる。。おばあちゃんの遺言も空回り。。

この残念無念感は「プリンセストヨトミ」に感じたのとちょと似てる。
設定が面白くて、テーマも普遍的で感動しそうなもんなのに、とにかくメリハリがなくてぺらい。。

家族の絆だのなんだの云わずキャラもえしてくださいっていわれたら、まだしも。

映画館にも行かずしてなんやけど、もっと良いもの出来たはずやろ!っていう観客バカな気持ち・・ほんともったいねえ。。

 

こういうのが支持されるということは、こういう痛みのない、奥まで触れないほうが多くの人の好むものなのかと思う。たしかに人間関係には一定の距離が必要で、踏み込めば踏み込んだほど良いかというとそんなことはない。とくに家族(姻族)なんて尚更。

その好みとは別の問題として、やっぱり「痛み」は全然表現されてないと思う。劇中の仮想空間の隠喩というのならあまりにも皮肉やな。。