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人それぞれというのはとても便利な言葉で、けっこう当然のことでもあるから、ほとんど何も言ってないのと同じかもしれない。
当たり前のことほどすぐに見えなくなってしまうし、わたしはそういうものに頼らざるを得ないときがある。
ここ最近のとてもささやかな楽しみは、野良猫ロックをゆっくり順繰りに観ていくことだったのだけど、訃報があった途端、一気にレンタル出来なくなってしまった。さみしい。
失くしてしまってから惜しがるというのは自分にも大いにあることで、他人を責めるようなことではない。だけど自分にもあるということと、それ自体に一抹の怒りが湧きおこることとは、まったく質が違うことだと思う。